賃貸でピアノを演奏してもいい?トラブルを回避するための防音対策

賃貸でピアノを演奏してもいい?トラブルを回避するための防音対策

数ある楽器のなかでもピアノは人気が高いです。

子どもはもちろん、大人もレッスンを受けている方が多く、クラシック、ポップス、ジャズなど幅広いジャンルがあり、生涯にわたって楽しめる楽器といえます。

しかし、ピアノは大きな音が出る楽器だけに、賃貸物件で演奏して騒音トラブルになることがあるのも事実です。

安心してピアノを演奏するためには、よくあるトラブルの事例や防音対策について把握しておく必要があるでしょう。

この記事では、賃貸でピアノを演奏したい方が知っておくべきことを解説するので、参考にしてください。

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賃貸でピアノを演奏してもいい?

原則として、賃貸物件でピアノを演奏して良いかどうかは契約書の内容によります。

契約書でピアノの演奏が不可とされている場合は演奏すべきではありません。

実際のところ、ピアノの演奏しても良いとしている物件は限られています。

その理由は、ピアノの騒音が住人同士のトラブルになりやすいためです。

また、ピアノの演奏が可能とされている物件であっても、何も考えず演奏するのではなく、周りに気を使うべきです。

例えば、音量の大きいグランドピアノではなくアップライトピアノを使い、フタを閉じたままで演奏したり、演奏する時間を昼間のみに限定したりするのは最低限のマナーでしょう。

物件によっては防音室が付いている場合もあります。

防音室は壁や床、天井、窓に音が伝わりづらい構造を採用した部屋のことです。

ピアノの音量に対応した防音性能を備えた部屋を選べば快適にピアノを演奏できます。

防音室付きの物件に関してはこちらの記事も参照ください。

>> 防音室付き賃貸物件の特徴!理想の部屋を探す方法と借りるときの注意点

賃貸でピアノにまつわるよくあるトラブル

賃貸物件でピアノを演奏した場合、どのようなトラブルが起こりがちなのでしょうか。

ここでは代表的な3つのトラブルをご紹介します。

鍵盤を弾く音が響く

トラブルで多いのは、ピアノが出す音そのものの音量に関してです。

ピアノの音量は、90dBから110dBに達します。

これは地下鉄の騒音と変わらない大きな音であり、これだけの音が近くで出されれば不快に思う方がいてもおかしくないです。

注意したいのは、電子ピアノや消音ユニットを利用してヘッドホンを使ったりしても、鍵盤を弾く音が騒音になる場合があります。

ヘッドホンを付けているとついつい遠慮なしに鍵盤をたたきがちになりますが、鍵盤の音も周囲の迷惑となる可能性があることを認識し、加減しながら演奏するようにしましょう。

ペダルを踏む音や振動が伝わる

ピアノの演奏には鍵盤だけでなく、足で踏み込むペダルを使用します。

ペダルを踏む音や振動に関しても、周囲へ伝わることがあります。

ペダルを踏む音や振動に関しても、電子ピアノや消音ユニットでヘッドホンを付けて演奏していても注意すべき点です。

力を入れすぎず、加減して演奏するようにしましょう。

床や壁に傷がつく

ピアノは大型で重量のある楽器であり、設置時に床や壁に傷をつけないよう注意が必要です。

ピアノの設置時にできた傷に対しては、入居者に原状回復義務が生じるので、退去時に修繕費用を請求される可能性があります。

また、長期間重い楽器を設置していると、床がへこむ可能性もあるでしょう。

ピアノの重みに耐えられる床なのか、設置前に確認が必要です。

賃貸物件の原状回復に関しては、下記の記事をご覧ください。

>>賃貸物件の原状回復とは?費用負担や相場、トラブル事例をご紹介

賃貸でピアノを演奏するときの防音対策

賃貸物件でピアノを演奏する際に使える防音対策を4つご紹介します。

防音対策グッズを導入する

防音対策グッズを導入する

ピアノを設置した部屋にさまざまな防音対策グッズを導入することで、周りに伝わる音を抑えることができます。

例えば、吸音・防音・遮音効果のあるシートを設置したり、カーテンを防音効果のあるものにしたりする手段が考えられるでしょう。

また、窓を二重にすれば外に伝わる音を防ぐことができます。

ただし、二重窓にしていいかは、たとえDIYであってもトラブル防止のためにも大家さんへの事前相談をおすすめします。

ヤマハなどの楽器メーカーからは賃貸物件に設置できる防音室も販売されており、そのような製品の利用も効果的です。

ピアノを壁から離して設置する

ピアノは、壁から離して設置するようにしましょう。

特にアップライトピアノの場合は、背面から大きな音が出るため、壁にピッタリとくっつけて設置すると周囲に音が伝わりやすくなります。

音は発信源からの距離が2倍になると強さが4分の1に減衰するため、少し離しただけでも周囲に伝わる音には大きな違いがあり、トラブルを避けられます。

ヘッドホンを装着する

電子ピアノはもちろん、普通のピアノであっても、消音ユニットを取りつけることでヘッドホンの利用が可能となります。

これは、ハンマーがピアノの弦を打つ直前に止めるようにするための装置であり、鍵盤をたたいても音が出なくなります。

消音ユニットにはヘッドホン端子があり、自分にしか音が聞こえない状態でピアノを弾くことも可能です。

ただし、前述のとおり消音ユニットを取り付けたからといって完全に無音になるわけではありません。

鍵盤やペダルの音には注意するようにしましょう。

電子ピアノを使う

電子ピアノであれば、音量をボリューム設定で調整できるため、周囲に迷惑をかけない範囲で演奏可能です。

また、ヘッドホン端子を利用すれば、周囲に漏れる音をさらに小さくできるでしょう。

電子ピアノは通常のピアノよりもサイズが小さいものが多く、設置スペースが限られる賃貸で置きやすいのもメリット。

重量も軽いため、設置場所の変更や引っ越しも楽です。

ただし、鍵盤やペダルの音には消音ユニット同様注意してください。

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賃貸でピアノを弾きたいなら事前に知らせるべき

ピアノを賃貸物件で演奏するさまざまな手段をご紹介してきましたが、トラブルを避けるためには人間関係も重要です。

楽器の演奏可となっている物件であっても、大家さんや管理会社に入居前やピアノを設置する前に相談すべきでしょう。

また、周囲の方にもピアノを弾くことを事前に伝えておくことでトラブルを避けられる可能性があります。

ピアノを弾く時間帯や曜日、長さを伝え、相手からこの日や時間は避けてほしいなどの要望があれば、きちんと従うことで信頼関係を築けるかもしれません。

普段から積極的に周りの方とコミュニケーションを取っておくことも効果的です。

お互いにピアノの音に関して気軽に話し合えるようになり、大きなトラブルの発展を避けられるでしょう。

まとめ

ピアノは子どもから大人まで幅広い世代で人気の高い楽器であり、賃貸物件であっても演奏したい方が多くいらっしゃるでしょう。

しかしながら、ピアノが発する音は大きく、周りで暮らしている方に迷惑をかける可能性があることを認識して演奏すべきです。

できるだけ音が周囲に伝わらないよう対策はもちろん、大家さんや隣人に事前相談も重要です。

これから賃貸物件を探す方は、賃貸スタイルでの検索がおすすめです。

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