生活保護は、病気で働けない方や高齢者世帯、離婚による一人親世帯などを国が支援する制度です。
受給世帯にはさまざまな扶助があります。
しかし、適用には一定のルールがあることに注意しましょう。
この記事では、生活保護と賃貸物件の家賃に関する情報や住宅扶助とはどのようなものか、物件を借りるまでの流れなどの情報を解説します。
家賃補助を受ける際の注意点まで解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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生活保護に家賃補助はある?
そもそも生活保護制度とは、憲法25条の理念に基づいて、生活困窮者に対して最低限度の保障をおこなうことを目的とした制度です。
生活保護の対象となる世帯では、一定額の家賃補助が受けられます。
この家賃補助は、生活保護のなかの住宅扶助にあたります。
生活保護の家賃補助(住宅扶助)とは
生活保護の住宅扶助は、困窮によって最低限度の生活を維持できない方に対して、家賃や間代、地代、補修費といった住宅維持費を給付する制度です。
生活保護には、住まいに関するもの以外に以下の扶助があります。
- 生活扶助
- 教育扶助
- 医療扶助
- 出産扶助
- 介護扶助
- 生業扶助
- 葬祭扶助
それでは、家賃補助の上限金額や補助の対象になる費用、対象にならない費用をチェックしていきましょう。
参考:住宅扶助について
家賃補助の上限金額
家賃補助の上限金額は一定ではなく、住んでいる都市や世帯人数によって異なります。
以下、東京や大阪、福岡などの主要都市の上限金額の例です。
1人世帯 | 2人世帯 | 3~5人世帯 | |
---|---|---|---|
1級地 | 53,700円 | 64,000円 | 69,800円 |
2級地 | 45,000円 | 54,000円 | 59,000円 |
3級地 | 40,900円 | 49,000円 | 53,200円 |
1人世帯 | 2人世帯 | 3~5人世帯 | |
---|---|---|---|
1級地 | 39,000円 | 47,000円 | 51,000円 |
2級地 | 38,000円 | 46,000円 | 49,000円 |
3級地 | 29,000円 | 35,000円 | 38,000円 |
1人世帯 | 2人世帯 | 3~5人世帯 | |
---|---|---|---|
2級地 | 32,000円 | 38,000円 | 41,100円 |
3級地 | 32,000円 | 38,000円 | 42,000円 |
このように、家賃補助の上限金額は50,000円以内であることが多いです。
なお、家賃50,000円以内という条件から賃貸物件を探したい方は、以下を参考にしてください。
家賃補助の対象になる費用
家賃補助の対象になる費用には、家賃以外も含まれます。
家賃以外で補助される費用は、以下のとおりです。
- 敷金
- 礼金
- 契約更新料
- 住宅維持費
転居の際に必要な敷金や礼金は、一時扶助金として受け取れます。
また、補助の対象となる可能性があるものには、仲介手数料や引っ越し費用、火災保険料などもあります。
ただし、一時扶助金の範囲内に収める必要があることに注意しましょう。
家賃補助の対象とならない費用
管理費や共益費、水道光熱費は、家賃補助の対象とはなりません。
共益費や管理費は、建物のエントランスなどの共用部分を維持・管理するために必要な費用のことです。
ただし、賃貸物件によっては家賃に管理費などが含まれている物件もあります。
家賃に含まれている場合であれば家賃補助の対象となるため、管理費や共益費として分けて設定していない物件を探すのも良いでしょう。
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生活保護を受けながら物件を借りるまでの流れ
それでは、生活保護を受けつつ物件を借りるまでの流れをチェックします。
住宅扶助の許可を受ける
住宅扶助を受けるためには、許可を得られるかどうかが大切です。
各自治体の役所にて申請をおこなったり、ケースワーカーに相談したりしながら進めていきましょう。
生活保護受給前の方であれば、生活保護の申請をする際に地代や家賃の証明ができる賃貸契約書の提出が必要です。
貯金がない状況で住宅扶助範囲内の賃料の部屋を探してこなければならない場合には、初期費用の安い物件を探すか、宿所簡易施設などを仮住居としてから受給後に引っ越し費用を出してもらうと良いでしょう。
不動産会社で見積りを出してもらう
続いて契約したい物件を探し、不動産会社で初期費用などの見積りを出してもらいます。
不動産会社と物件を探す際は、生活保護を受けていることと、支払える上限金額を伝えるとスムーズです。
ケースワーカーに報告する
ケースワーカーとは、各自治体で生活保護の窓口を担当する相談員のことです。
不動産会社で出された見積りをケースワーカーに確認してもらい、了承を得ましょう。
家賃補助の範囲内に家賃が収まらない場合など、何度もケースワーカーへの相談が必要になることもあります。
入居審査
ケースワーカーの了承が得られたならば、入居審査に移ります。
その際も、ケースワーカーと協力しながら必要書類を揃えます。
賃貸契約
入居審査に通ったあとは、初期費用を受け取れる日をケースワーカーと調整し、不動産会社との契約を完了させましょう。
そして、契約書と領収書をケースワーカーに提出し、その後引っ越し費用に関しても領収書を提出します。
生活保護の家賃補助を受ける際の注意点
最後に、生活保護の家賃補助を受ける際に注意すべき点もチェックします。
入居審査のハードルが高い
物件の貸主にとって、入居者に問題なく家賃を支払ってもらえるかどうかは重要な審査項目です。
生活保護を受けていると家賃の滞納などが心配されてしまい、入居審査のハードルが上がってしまいます。
信頼を得るために、身だしなみや行動に配慮して物件探しをすると良いでしょう。
また、保証人がつけられないと契約しにくい場合があります。
保証人が立てられない方は、以下のように保証人不要の条件で賃貸物件を探すと良いでしょう。
保証人不要の賃貸物件情報(アパート・マンション)
>>保証人なしで賃貸契約は可能?メリットやデメリット、注意点を解説
住宅扶助制度の金額は見直される可能性がある
厚生労働省によって、生活保護の基準の見直しがおこなわれる場合があります。
例えば、2015年には生活保護の基準の見直しが実施されました。
見直しの結果に基づいて、補助される金額が変わる可能性があることに注意しましょう。
生活保護を受けたときの家賃を検討してみよう
生活保護の住宅扶助は、困窮によって最低限度の生活を維持できない方に対して、家賃や間代、地代、補修費などの住宅維持費を給付するものです。
家賃補助の上限金額は一定ではなく、住んでいる都市や世帯人数によって異なります。
家賃補助の対象になる費用とならない費用があるため、家賃や毎月の支払いを考える際は注意しましょう。
物件探しをする際は、生活保護を受けながら物件を借りるまでの流れや注意点なども参考に、不動産情報サイトで検索してみることをおすすめします。
この記事を参考にして、自分にあった物件を探しましょう。
これから賃貸物件を探す方は、物件情報が豊富に掲載されている賃貸スタイルの活用がおすすめです。
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