「思ったより光熱費が高い」と感じたことはありませんか?実は、賃貸住宅の光熱費は部屋の広さだけでなく、建物の構造や断熱性能、ガスの種類などによって大きく変わります。同じ家賃帯の物件でも、条件によっては毎月数千円〜1万円以上の差が出ることも。
本記事では、賃貸住宅の平均的な光熱費や、光熱費に影響する物件の特徴、光熱費を抑えやすい賃貸物件の選び方についてわかりやすく解説します。
家賃だけでなく、毎月のランニングコストも考えた住まい選びの参考にしてください。
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目次
賃貸の光熱費は物件によって変わる?主な理由を解説
「同じ広さなら光熱費も同じ」と思われがちですが、実際には建物の構造や設備によって冷暖房効率は大きく変わります。物件の条件次第では、毎月の光熱費に数千円〜1万円以上の差が出ることもあります。
建物構造(RC造・木造)による光熱費の違い
鉄筋コンクリート造(RC造)は、木造と比べて気密性や断熱性に優れているのが特徴です。外気の影響を受けにくいため、夏は室内の冷気が逃げにくく、冬は暖かい空気を保ちやすくなります。結果としてエアコンの稼働時間が短くなり、電気代を抑えられる傾向があります。
一方、木造は外気の影響を受けやすいため、冷暖房の効率が下がるケースがあります。ただし、近年は断熱性能を高めた木造住宅も増えているため、構造だけでなく断熱設備もあわせて確認することが大切です。
部屋の広さ・間取りが光熱費に与える影響
当然ながら、部屋数が多く面積が広いほど、空調を効かせるためのエネルギーも多く必要になります。特に「吹き抜け」や「仕切りの少ない広いLDK」は開放感がある一方で、空間が広がる分、冷暖房効率が下がりやすい傾向があります。
光熱費を重視する場合は、部屋の広さだけでなく、間取りや空間のつながり方にも注目するとよいでしょう。
日当たりや窓の向きが光熱費に与える影響
日当たりや窓の向きも、光熱費に影響を与えるポイントです。南向きの物件は冬場に日差しが入りやすく、日中の暖房使用を抑えられる場合があります。
一方で、西向きの部屋は夏の午後に強い西日が差し込みやすく、室温が上がりやすいため冷房費が高くなりやすい傾向があります。
築年数と断熱性能が光熱費に与える影響
家賃を抑えるために築古物件を検討する方も多いですが、築年数は光熱費に直結する重要なポイントです。
日本の住宅は、断熱基準が段階的に強化されてきました。近年の物件では「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」などの省エネ基準が普及しており、外気の影響を受けにくい構造になっています。
一方、築年数の古い物件では、壁の断熱材が十分でなかったり、窓が単板ガラス(1枚ガラス)の場合もあり、夏は熱が入りやすく、冬は暖房の熱が逃げやすいことがあります。
例えば、家賃が5,000円安い物件でも、冷暖房効率が悪く毎月の電気代が1万円以上高くなってしまっては本末転倒です。住居費全体のバランスを考えるなら、家賃だけでなく、築年数や断熱性能(ペアガラス・二重窓の有無など)もあわせて確認することが大切です。
地域によって賃貸の光熱費は違う?寒冷地・暑い地域の傾向

日本の光熱費には、気候の違いによるはっきりとした地域差があります。総務省の家計調査(民営借家・二人以上世帯)の結果を見ると、地域ごとに「何にお金がかかっているか」の構造が大きく異なることがわかります。
住む地域の特性を数字で把握しておくことは、賢い物件選びと家計管理の第一歩です。
寒い地域(北海道・東北・北陸)
寒さが厳しい地域では、冬場の「暖房費」と「給湯費」が家計の大きな比重を占めます。
北海道の「ほかの光熱費」は4,865円と、関東(236円)の約20倍に達します。これは主暖房として灯油を大量に使用するためです。さらに、水温が低いため、お湯を沸かすエネルギー消費量が多くなり、北海道(8,536円)や東北(8,733円)のガス代は、全国平均を大きく上回ります。
寒冷地で物件を選ぶ際は、「いかに熱を逃がさないか」という断熱性能が重要になります。以下の設備に注目してみましょう。
- 二重窓(複層ガラス・二重サッシ)
- 断熱材がしっかり施された住宅
- RC造(鉄筋コンクリート造)
暑い地域(沖縄・九州)
温暖な地域では冬の暖房費は抑えられますが、その分、夏場の冷房費(電気代)が家計を直撃します。
例えば、沖縄の電気代は14,092円と、北海道(10,514円)を大きく上回り全国トップです。これは冷房や除湿の使用期間が非常に長いためです。一方で、沖縄のガス代は3,900円と、寒冷地の半分以下。シャワー中心の生活や高い水温がコストを押し下げています。
暑い地域で物件を選ぶ際は、「日射遮蔽(しゃへい)」と「通風」がポイントです。
- 日差しを遮りやすい窓や庇があるか
- 風通しの良い間取りか
- 遮熱性の高い窓か
また、強い西日が差し込む西向きの部屋は室温が上がりやすいため、夏場の冷房費が高くなるケースもあります。日当たりや窓の向きも確認しておくと安心です。
参考:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2025年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口|住居の所有関係別
賃貸の光熱費は夏と冬でどれくらい変わる?季節別の傾向
光熱費を管理する上で注意したいのが、季節による変動です。一般的に、1年の中で光熱費が高くなりやすいのは「冬」といわれています。寒さが厳しい時期は暖房の使用時間が長くなるため、春や秋など気候が穏やかな時期と比べて光熱費が増える傾向があります。
なぜ「冬」は光熱費が高くなる?
冬の光熱費が高くなる理由は、外気温と室温の差が夏よりも冬の方が大きく、空調により大きなエネルギーが必要になるためです。さらに、水温が低い冬場はお湯を沸かすためのガス代(給湯コスト)も増えるため、光熱費全体が高くなりやすくなります。
年間予算を立てる際は、春や秋のように光熱費が比較的抑えられる時期を「貯め時」と考え、余裕を持って資金を残しておくと安心です。
冬の光熱費が増えることを見越しておくことで、家計の負担を平準化しやすくなります。
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【最新】賃貸住宅(民営借家)の光熱費はいくら?世帯人数別の平均
総務省の「家計調査(2025年)」では、住居の所有形態別・世帯人数別に光熱費の平均が公表されています。ここでは、一般的な賃貸住宅にあたる「民営借家」に住む世帯のデータをもとに、光熱費の目安を見ていきましょう。
賃貸住宅でも世帯人数が増えるほど電気・ガス・水道の使用量が増えるため、光熱費も高くなる傾向があります。
一人暮らし(単身世帯)の平均光熱費
- 電気代:5,484円
- ガス代:3,403円
- その他光熱:333円
- 上下水道料:1,909円
- 合計:約11,100円
賃貸で一人暮らしをする場合、在宅時間やエアコンの使用頻度によって電気代が大きく変わる傾向があります。特にテレワークなどで自宅にいる時間が長い場合は、平均より光熱費が高くなることもあります。
参考:家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2025年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口|住居の所有関係別
二人以上世帯の平均光熱費
- 電気代:10,264円
- ガス代:6,962円
- その他光熱:807円
- 上下水道料:4,399円
- 合計:約22,400円
二人以上の世帯になると、入浴回数や料理の回数が増えることでガス代が上がりやすくなります。また、家族それぞれの生活時間が異なる場合は、エアコンや照明の使用時間が長くなり、電気代も増える傾向があります。
なお、賃貸住宅の光熱費は世帯人数だけでなく、建物の断熱性能や窓の構造、都市ガスかプロパンガスかといったインフラの違いによっても大きく変わります。そのため、賃貸物件を選ぶ際は家賃だけでなく、光熱費を抑えやすい設備や建物の性能にも注目することが大切です。
参考:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2025年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口|住居の所有関係別
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都市ガス・プロパンガス・オール電化で光熱費はどう変わる?

賃貸物件では、入居後にインフラの種類を変更することができません。そのため、光熱費を左右するエネルギー源については、契約前にしっかり確認しておくことが大切です。
都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガス
地下のガス管を通じて供給されるため、公共料金に近い料金体系となっています。一般的にプロパンガスよりも単価が安く、光熱費を抑えやすい傾向があります。
月額目安:約2,500円〜3,500円程度(使用量:約10m³の場合)
プロパンガス
ボンベを各家庭に配送する仕組みのため、配送コストや設備費がかかり、都市ガスより料金が高くなる傾向があります。一般的には都市ガスの約1.5倍〜2倍程度になることもあります。
月額目安:約5,000円〜8,000円程度(使用量:約10m³の場合)
オール電化賃貸のメリットと注意点
オール電化とは、調理・給湯・冷暖房など、家庭で使用するエネルギーをすべて電気でまかなう住まいのことです。賃貸物件ではまだ数は多くありませんが、ガスを使用しない住宅タイプとして一定の需要があります。
ただし、電力プランやライフスタイルによって光熱費の傾向が変わるため、メリットと注意点の両方を理解したうえで検討することが大切です。
メリット
ガスを使用しないため、ガスの基本料金がかからず、光熱費を電気代に一本化できます。
また、夜間の安価な電力を利用して「エコキュート」でお湯を沸かしておく仕組みにより、給湯コストを抑えやすい点も特徴です。さらに、IHクッキングヒーターは火を使わないため安全性が高く、掃除がしやすいというメリットもあります。
注意点
オール電化向けの電力プランは、夜間の電気料金が安い一方で、昼間の電気料金が割高に設定されているケースが多くあります。場合によっては、昼間の電気代が通常の1.5倍〜2倍程度になることもあります。
そのため、テレワークなどで日中に自宅にいる時間が長く、エアコンやパソコンを長時間使用する場合は、ガス併用の住宅よりも光熱費が高くなる可能性があります。
以前は「オール電化は光熱費を大きく節約できる」と言われることもありました。しかし近年は電気料金の上昇により、昼間の電力使用量が多い家庭では節約メリットが小さくなるケースも見られます。
物件を選ぶ際は、エネルギーの種類だけでなく、自分のライフスタイルとの相性も考慮して検討することが重要です。
賢い電力契約プランの選び方
自身の生活パターンに合った電力契約プランを選ぶことも、光熱費を抑える大切なポイントです。電気料金は契約内容によって大きく変わるため、生活スタイルに合わせて見直してみましょう。
例えば、在宅時間が長く日中に電気を使うことが多い場合は「日中の電気料金が安いプラン」が向いています。一方、共働きや外出が多く夜間に電気を使う家庭では「夜間料金が割安になるプラン」を選ぶと節約につながる可能性があります。
また、電力会社によってはスマートフォンやインターネット回線と組み合わせることで割引が適用される「セット割」を用意している場合もあります。こうしたサービスを活用することで、電気代だけでなく通信費を含めた毎月の固定費をトータルで抑えることも可能です。
契約前には、自分の生活リズムや電気の使用量を振り返り、複数の料金プランを比較することが大切です。ライフスタイルに合ったプランを選ぶことで、無理なく光熱費の節約につなげることができます。
賃貸でできる光熱費の節約術
賃貸住宅では設備を自由に変更できないことが多いものの、日々の使い方やちょっとした工夫で光熱費を抑えることは十分可能です。ここでは、今日から実践できる光熱費節約術をご紹介します。
エアコンは「つけっぱなし」の方が安い場合も
エアコンは、電源を入れてから設定温度に到達するまでの間に最も電力を消費します。短時間の外出であれば、こまめにオン・オフするよりも、つけっぱなしにした方が電気代が抑えられる場合があります。
また、冷房は28℃、暖房は20℃前後を目安に温度設定することで、無理なく電気代を抑えられます。
カーテンや断熱シートで冷暖房効率をアップ
窓は室内の熱の出入りが最も多い場所です。厚手のカーテンや断熱シートを使うだけでも、外気の影響を軽減できます。特に冬は窓から暖かい空気が逃げやすいため、断熱対策を行うことで暖房効率が上がり、結果として電気代やガス代の節約につながります。
電気の「待機電力」を減らす
テレビや電子レンジ、Wi-Fiルーターなどは、使っていない時でも待機電力を消費しています。使わない家電の電源プラグを抜いたり、スイッチ付き電源タップを活用したりすることで、無駄な電力消費を抑えることができます。
洗濯はまとめ洗いを意識する
洗濯機は使用回数が増えるほど水道代や電気代がかかります。少量ずつ頻繁に洗うよりも、ある程度まとめて洗濯することで効率よく節約できます。また、お風呂の残り湯を活用するのも水道代の節約に効果的です。
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光熱費を抑えやすい賃貸物件の選び方

光熱費は日々の使い方だけでなく、物件の構造や設備によっても大きく左右されます。入居後に「思ったより光熱費が高い」と後悔しないためにも、物件選びの段階で以下のポイントを確認しておくことが大切です。
断熱性能が高い物件を選ぶ
断熱性能の高い物件は、外気の影響を受けにくく、室内の温度を保ちやすいのが特徴です。特に、築年数が比較的新しい物件や、断熱材がしっかり施工されている住宅は冷暖房効率が高く、エアコンの使用量を抑えやすくなります。
高断熱物件の見分け方については、下記の記事で詳しく解説していますので合わせて確認しましょう。
賃貸にも断熱性はある?高断熱物件の見極め方・窓の暑さ寒さ対策!
窓の性能をチェック
住宅の熱の出入りの多くは「窓」から発生すると言われています。 そのため、ペアガラス(複層ガラス)や二重サッシが採用されている物件は、夏の熱気や冬の冷気を遮りやすく、冷暖房効率の向上につながります。
都市ガスかプロパンガスかを確認する
ガスを使用する物件の場合、都市ガスかプロパンガスかによってガス代が大きく変わることがあります。一般的に都市ガスは料金が安定しており、プロパンガスは料金が高くなりやすい傾向があります。長期的な光熱費を考えるうえでも、事前に確認しておくと安心です。
日当たりと方角を確認する
日当たりの良い物件は、冬場の日中に自然な暖かさを取り入れることができ、暖房の使用を抑えられる場合があります。 特に南向きの部屋は日照時間が長く、室内温度が安定しやすいとされています。
給湯器の年式と機能
給湯器は年式によって熱効率が大きく変わります。10年以上前の古いモデルは効率が落ちている可能性があるため、設置年や機種を確認しておくと安心です。
備え付けエアコンの省エネ性能
備え付けエアコンは製造年を確認しておきましょう。古いモデルの場合、最新機種に比べて消費電力が高く、光熱費がかかりやすい傾向があります。
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まとめ:光熱費も考えて賢く賃貸物件を選ぼう
物件選びにおいて、光熱費はまさに「見えない家賃」です。家賃だけでなく光熱費まで含めて考えることで、将来的な家計のゆとりにもつながります。近年はエネルギー価格の高騰も続いており、都市ガスかプロパンガスかといったインフラの違いや、建物の断熱性能によって、毎月の生活コストは大きく変わります。
また、家賃の安さや物件の見た目だけでなく、日当たりや、エアコンなどの設備にも目を向けることで、住み始めてからのランニングコストに大きな差が生まれます。
とはいえ、数多くの物件情報の中から、光熱費まで考慮した理想の住まいを自分だけで探すのは簡単ではありません。
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