「住み慣れた家だから」と、ついつい自分勝手なルールで過ごしていませんか?
知らず知らずのうちに禁止事項に抵触し、内容によっては、契約解除や退去を求められるケースもあります。
今回は、賃貸生活で絶対に避けるべきNG行動と、トラブルを防ぐためのポイントを解説します。
目次
知らなかったでは済まされない!賃貸で多い契約違反NG行動

賃貸借契約は、大家さんとあなたの間の「信頼関係」で成り立つ約束事です。知らず知らずのうちにルールを破ってしまうと、最悪の場合、法的な手段をとられることも。
まずは、特にトラブルになりやすい重大な違反項目を確認し、自分の生活が契約の範囲内にあるかを見直してみましょう。
ペット不可物件で「こっそり」飼育する
「鳴かないから」「小型だから」という理由で、ペットをこっそり飼うといった行為は契約違反となります。退去時に臭いや傷で発覚し、高額な修繕費を請求されるケースが多く見られます。
また、もともと一匹飼っていて、飼育数が増える場合も大家さんの許可が必要となります。
飼育が発覚した時の処分については、下記の記事で詳しく解説しています。
ペット禁止の賃貸マンションが多い理由|飼育が発覚したときの処分
無断での大規模なDIY
壁に釘を打つ、勝手にペンキを塗る、設備を交換するといった行為は、原状回復義務違反となります。最近はDIY可能な物件も増えていますが、基本的には大家さんの許可なく構造を変えることは禁止されています。
原状回復義務や実現可能なDIYの方法については、下記の記事で詳しく解説していますのであわせてご確認ください。
賃貸物件でDIYが「不可」なのはなぜ?知っておきたい原状回復義務と対策
無断転貸・「又貸し」
自分が契約している部屋を、大家さんに許可なく友人に貸したり、民泊として利用したりする又貸しは、多くの契約で厳格に禁止されています。たとえ家族間であっても、契約解除の正当な理由となります。
承諾のない又貸しは民法第612条により制限されており、契約解除の対象となります。
又貸しが禁止されている理由については、下記の記事でも詳しく解説しています。
無断同居
「2人入居不可」の単身者専用物件に恋人や友人と住み続けるのは契約違反となります。一時的な宿泊でも、頻度や宿泊日数によっては契約違反とみなされる可能性があるため、事前に管理会社等への確認が安心です。「
「2人入居可」物件でも後から同居人を追加する場合は、大家さんの許可と、同居人の追加審査が必要です。
「2人入居不可」物件については、以下の記事で詳しく解説していますのであわせて確認しておきましょう。
賃貸物件「2人入居不可」なのはなぜ?断られる理由と対策完全ガイド
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近隣トラブルの原因に?賃貸のNG行動【騒音・共有部・マナー】

集合住宅では、自分にとっては「日常の音や風景」でも、隣人にとっては「耐え難い苦痛」になることがあります。近隣トラブルは一度発生すると解決が難しく、引っ越しを余儀なくされるケースも少なくありません。
心地よい住環境を維持するために、改めて見直したいマナーのポイントを整理しました。
騒音トラブルと楽器演奏
賃貸のトラブルで最も多いのが騒音です。深夜の洗濯機、足音、友人との話し声などは苦情に直結します。
また、「楽器可」の物件でない限り、ピアノやギターなどの演奏は基本的に禁止となります。電子ピアノであっても、打鍵音(鍵盤を叩く音)が階下に響くトラブルのケースもあるため注意が必要です。
下記では、騒音トラブルについてと楽器別の物件選びのポイントを詳しく解説していますのでご確認ください。
賃貸の騒音トラブル完全攻略!原因から解決まで現役管理会社が明かす実践テクニック
なぜ楽器可物件は「幻の物件」と呼ばれるのか?音楽愛好家のための賃貸探し完全ガイド
共用廊下への私物放置
玄関前の廊下にベビーカーやゴミ袋、傘立てを置くのは禁止となります。廊下は「避難経路」として消防法で管理が義務付けられており、避難経路の妨げとなる場合があるため、私物を置くことは禁止されています。
ゴミ出しのルール違反
自治体や物件ごとに決まったゴミ出しルールを守らないと、カラスの被害や悪臭の原因になります。共用部分にゴミ出し注意の「貼り紙」が出されるようになると、大家さんや近隣住民からの目が厳しくなり、居心地が悪くなってしまいます。
基本的なゴミ出しルールやゴミ出しトラブルの予防策については下記の記事でも詳しく解説しています。
マンションやアパートのゴミ出しルールとは?よくある質問もご紹介
賃貸マンションのゴミ出しトラブル、もう我慢しない!実践的な解決法と予防策を徹底解説
ベランダの不適切な使用
ベランダは共用部扱いとなる物件が多く、大量の荷物を置いたり、異臭のするものを置いたりすることも禁止されている場合があります。また、喫煙やBBQ、プールなども近隣トラブルの原因となりますので、事前に禁止事項を確認しましょう。
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賃貸物件の価値を下げる「管理・メンテナンス」のNG行動

日々のちょっとした不注意やメンテナンス不足が、建物の構造を傷め、お部屋の価値を下げてしまうことがあります。退去時に驚かないために、室内管理の注意点を押さえておきましょう。
石油ストーブの使用
賃貸マンションやアパートでは、管理規約や契約内容によって石油ストーブの使用が禁止、または制限されている物件が比較的多くあります。これは、転倒や給油時の灯油漏れなどによる火災のリスクがあり、集合住宅では被害が建物全体に広がりやすいためです。
もし使用禁止となっているにもかかわらず石油ストーブを使い、火災などの事故が起きた場合、状況によっては火災保険の補償が受けられなかったり、契約違反として損害賠償を求められたりする可能性があります。
また、石油ストーブは使用中に多くの水蒸気を発生させるため、室内の湿度が上がりやすく、結露が起こりやすい暖房器具です。結露を放置すると、壁紙の裏や下地にカビが発生し、退去時に修繕費用を請求されることもあります。トラブルを避けるためにも、事前に契約内容を確認し、使用可否を把握しておくことが大切です。
下記の記事では、賃貸で石油ストーブが禁止されている理由を詳しく解説していますので、あわせて確認しましょう。
室内での喫煙
室内での喫煙は壁紙に色や臭いが染み付きます。これは「通常損耗」とはみなされず、退去時に壁紙の全面張り替え費用を請求される可能性が非常に高いので注意しましょう。電子タバコであっても、臭いの付着や変色が確認されれば原状回復の対象となる可能性があるため、室内での喫煙自体を控えるのが無難です。
また、ベランダで喫煙する場合は喫煙可能物件であるか確認しておきましょう。
排水口に油を流す
キッチンの排水口に油を直接流すと、配管内で固まって臭いや詰まりの原因になります。階下への水漏れ事故を引き起こした場合、多額の賠償責任を負う場合もあります。少量の場合でもキッチンペーパーでふき取り、可燃ごみとして捨てるようにしましょう。
設備の不具合を放置する
雨漏り、水漏れ、エアコンの故障などを報告せずに放置し、被害が拡大した場合、その修繕費用を借主が負担しなければならないことがあります。故障や異変に気づいたら、放置したり勝手に業者に連絡したりせず、まずは大家さんに連絡をしましょう。
賃貸のNG行動をするとどうなる?起こりえるトラブル事例
大家さんや管理会社との信頼関係が壊れてしまうと、法的なトラブルや金銭的な負担など、想像以上の不利益を被ることがあります。
ここでは、実際にどのようなペナルティが課されるのか解説します。
注意・警告で済むケース
初めての騒音苦情や、軽微なゴミ出しルールの間違いなどは、まずは大家さんからの電話や投函物での「注意・警告」が行われます。この段階で真摯に対応し、行動を改めれば大きな問題にはなりません。
契約解除・強制退去になるケース
又貸しの発覚や、度重なる注意を無視した騒音、隠れてのペット飼育などは、大家さんとの信頼関係が破壊されたとみなされます。この場合、最短で1ヶ月程度の猶予で賃貸の契約解除で退去を命じられる法的リスクがあります。
原状回復費用を請求されるケース
室内での喫煙による壁紙の変色、ペットによる柱や壁のキズ、掃除を怠ったことによるカビの繁殖などは、退去時に高額な費用を請求されます。敷金では足りず、数十万円単位の追加支払いが発生することも珍しくありません。
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退去時に後悔しない!賃貸物件の「原状回復」とは
退去時の費用精算で揉めないためには、国土交通省が定めた原状回復のガイドラインを理解しておくことが重要です。
普通に生活していて付く傷(通常損耗)は大家さん負担、不注意や掃除をサボって付いた傷(特別損耗)は入居者負担という大原則を提示しています。
NG行動を繰り返していると、このガイドラインの範囲を超えた高額な清掃費用が発生してしまいます。下記の記事では、原状回復の費用相場やトラブル回避などについて詳しく解説していますのでご確認ください。
【賃貸の退去費用が高すぎる!?】原状回復の相場・交渉術・トラブル回避の完全ガイド!
敷金は本当に返ってくる?賃貸退去時の原状回復ガイドライン完全解説
OK・NGの判断基準は?賃貸の間違いやすいグレーゾーン

「普通に暮らしていても付いてしまう傷」と「不注意で付けてしまった傷」、その境界線はどこにあるのでしょうか?退去時のトラブルの多くは、この「グレーゾーン」の解釈の違いから生まれます。
国土交通省のガイドラインに基づいた具体的なOK・NG例を確認し、無駄な修繕費用を支払わずに済む知識を身につけましょう。
DIYはどこまで可能?
大規模な模様替えは基本的にNGとなりますが、DIY可能物件でも壁の開け方によって原状回復義務が変わります。
OK(画鋲・ピン)
カレンダーやポスターを貼るための小さな穴は、通常の生活の範囲内とされ、修繕費用を請求されないのが一般的です。
NG(ネジ・釘・ボルト)
下地を傷めるほどの深い穴や、重い棚を設置した跡は、原状回復の対象になる可能性が高いので注意しましょう。
賃貸の壁に穴をあけても大丈夫?知っておくべき原状回復義務について
傷を見つけてしまったら
「この傷は原状回復の対象になるのだろうか」と悩む方は多いと思います。傷の大きさによりますが、不注意かどうかで原状回復義務が変わります。
OK(設置跡)
冷蔵庫やタンスを置いていたことによる凹みは、通常損耗とみなされます。
NG(不注意による傷)
キャスター付きの椅子で付けた目立つ擦り傷や、飲み物をこぼして放置したことによるシミ、ペットのひっかき傷などは入居者負担になるケースが多いでしょう。
壁紙の変色や汚れ
壁紙の変色やカビは自分では対処しきれないことが多いと思います。判断基準がややグレーゾーンでもありますが、定期的なメンテナンスは欠かせません。
OK(日焼けした壁紙・経年劣化)
日光による自然な変色や断熱不足によるカビ、経年劣化は大家さん負担となります。
NG(ヤニ・油)
喫煙による壁紙の変色や、キッチン周りの油汚れを放置してこびり付いたものは、クリーニング費用や張り替え費用を請求されるケースがあるので注意しましょう。
NG(放置したカビやシミ)
換気不足や結露対策不足が原因となる壁紙などのカビやシミは借主負担となる場合があります。日々の換気や掃除を心掛けましょう。
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賃貸物件トラブルを防ぐための対策
賃貸物件でのトラブルは、事前の確認と正しい対応を心掛けることで、その多くを未然に防ぐことができます。
「知らなかった」「確認していなかった」という理由は通用しないケースも多いため、入居中から意識的に対策を取ることが重要です。
ここでは、賃貸生活で特に実践しておきたい基本的なトラブル防止策を紹介します。
契約書と禁止事項をしっかり読み直す
特に「特約」部分に禁止されている暖房器具や楽器の制限について詳しく記載されています。他にも、「ペット不可」や「ゴミ出しルール」についても改めて確認してみましょう。
入居時の写真を撮っておく
入居時に既にあった傷や汚れは、必ず「現況確認書」に記載し、写真を撮影しておきましょう。写真は退去時の有力な証拠となります。
疑問に思ったらまずは管理会社や大家さんに確認
「この楽器はOK?」「結露がひどいけどどうすればいい?」など、早めの相談が自分の身を守ります。緊急時にすぐ連絡できるように管理会社や大家さんの連絡先を保存しておきましょう。
まとめ:賃貸で「知らなかった」を防ぎトラブルなく暮らすために
賃貸物件での生活は、契約に基づいた「借りている」という意識が重要です。「これくらい大丈夫か」という油断が、大家さんや管理会社、近隣住民との信頼関係を一瞬で壊してしまいます。
正しい知識を身に付け、ルールを守ることは、自分自身の快適な生活を守ることでもあります。
そして、原状回復のガイドラインを意識し、借りている部屋を大切に扱うことで、退去時のトラブルを防ぎましょう。
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