【賃貸】マンションと戸建て、どちらが安全?災害リスクの少ない賃貸物件の選び方と災害対策

日本は地震や台風などの自然災害が多く、住まい選びの際に「マンションと一軒家、どちらが災害に強いのだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、賃貸マンションと賃貸戸建てを災害リスクごとに比較し、それぞれの特徴や注意点を解説します。あわせて、災害リスクの少ない物件の選び方や、入居後にできる備えについても詳しくご紹介します。

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地震に強いのはどっち?マンションと戸建てのメリット・デメリット

一般的に建物の強さではマンション、避難のしやすさでは戸建てに強みがあります。まずは最も懸念される地震について、耐震性の違いを詳しく見ていきましょう。

マンション

メリット
鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造が多く、木造に比べ建物自体が重く強固なため、耐震性が高い傾向にあります。

また、マンションは重量があるため、建築基準に基づき厳格な地盤調査と必要な改良が行われます。しかし、立地によっては液状化リスクなどが残るため、ハザードマップでの確認は必須です。

デメリット
高層階になるほど、長周期地震動の影響で揺れ幅が大きくなることがあります。家具の転倒リスクは高層階ほど高まるため注意が必要です。

エレベーター停止時は、高層階からの避難や生活物資の運搬が困難になるリスクがあります。

戸建て

メリット
戸建て住宅は、地震発生時にすぐに屋外へ避難しやすいという利点があります。

現行の新耐震基準(1981年6月1日以降の建築確認)を満たしていれば、震度6強から7程度の地震でも倒壊・崩壊しないことを目標に設計されているため、一定の建物の強度に対する期待が持てます。

デメリット
木造建築は、RC造(鉄筋コンクリート造)に比べしなやかで、揺れてエネルギーを逃がすという特性を持ちますが、建物の強度は地盤の強さに大きく左右されます。

そのため、軟弱な地盤では揺れが増幅されたり、液状化のリスクが高まったりします。特に旧耐震基準の木造住宅は、現行基準に比べて耐震性が低い可能性が高いでしょう。

台風に強いのはどっち?マンションと戸建てのメリット・デメリット

台風による自然災害への耐性やリスクは、マンションと戸建ての構造や立地条件によって大きく異なります。どちらにもメリットと注意点があり、一概にどちらが強いとは言えません。

マンション

メリット
RC造(鉄筋コンクリート造)などのマンションは、その構造上、風圧に対して高い強度を持っています。また、建物に守られている低層階は揺れを感じにくく、高層階は台風などによる浸水のリスクが低い点も大きなメリットです。

都市部の密集地にある場合は、周囲の建物が風を遮り、影響を軽減してくれる効果も期待できます。

デメリット
一方で、高層階ほど風当たりが強く、揺れやすいという特性があります。特に強風で窓ガラスが割れると、室内に強風が吹き込み非常に危険です。また、災害時にはエレベーターが停止することで、高層階からの避難に時間がかかります。

さらに、停電や共用の給排水設備などのライフラインの復旧が、戸建てに比べて遅れる可能性があることにも留意が必要です。

戸建て

メリット
新耐震基準を満たしている戸建てであれば、飛来物の直撃がない限り、建物本体が強風で大きなダメージを受けることは少なくなっています。

また、マンションに比べて屋外への動線が短く、車などを使った避難を迅速に行いやすい点も大きなメリットです。

デメリット
マンションに比べ、特に木造の戸建ては構造的に風圧への耐久性が弱い傾向があります。そのため、強風によって屋根材が飛散したり、アンテナが倒れたりするリスクが懸念されます。

周囲に高い建物がなく風を遮るものがない立地の場合は、風が建物に直撃する可能性が高まるため、特に注意が必要です。

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洪水や津波などの水害に強いのはどっち?マンションと戸建てのメリット・デメリット

洪水や津波などの水害に対しては、建物の「高さ」が最大の防御壁となります。そのため、一般的に2階以上の住戸を持つマンションが、生命の安全という観点では有利と言えるでしょう。

マンション

メリット
2階以上に住んでいれば、洪水や津波による直接的な床上浸水のリスクはほぼありません。

デメリット
1階部分や地下に電気設備、受水槽、駐車場などの共用施設がある場合、そこが浸水すると、全戸で電気や水道が停止し、エレベーターも使用できなくなります。高層階にいる住民も、生活インフラが麻痺することで避難や生活が困難になるリスクがあります。

戸建て

メリット
浸水リスクの低い高台などに立地していれば、水害の影響をほとんど受けずに済む可能性が高くなります。

デメリット
1階部分が床上浸水・床下浸水するリスクがマンションよりも高くなります。一度床上浸水が発生すると、床や壁が傷みやすく、建物へのダメージが大きく、家財や生活基盤そのものが大きな被害を受けやすいでしょう。

特に海に近いエリアでは、大規模な津波に遭った場合、木造・RC造を問わず低層の建物は流失する危険性が非常に高まります。

火災に強いのはどっち?マンションと戸建てのメリット・デメリット

火災への耐性は、主に建物の構造と、火災発生時の避難の容易さという観点から、マンションと戸建てでメリット・デメリットが分かれます。

延焼リスクという点ではマンションが有利ですが、避難の迅速性では戸建てが有利でしょう。

マンション

メリット
RC造などのマンションは耐火構造であり、コンクリートの壁で各住戸が区切られているため、火元からの延焼リスクが非常に低いと言えます。また、多くの物件でスプリンクラーや火災報知器などの消防設備が充実している点も大きなメリットです。

デメリット
非常口や避難経路の表示はありますが、避難経路が階段などに限られるため、特に高層階からの避難に時間がかかります。また、火元の特定に時間がかかると、発見や初期対応が遅れ、逃げ遅れるリスクが高まる可能性もあります。

戸建て

メリット
火災発生時、屋外へすぐに避難しやすいという利点があります。また、小規模の火災であれば、消火器などを使って自力で初期消火が行える可能性もあります。

デメリット
木造住宅は耐火構造のマンションに比べると燃え広がりやすい傾向があります。特に住宅密集地に立地している場合は、近隣からの延焼リスクが高くなるため、日頃からの防火対策が重要です。

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災害リスクを最小限に!安全な賃貸物件の選び方

ハザードマップの画像

結局、マンションと戸建てのどっちが災害に絶対的に安全、ということはありません。建物自体の強さだと、戸建てよりマンションのRC造の方が強いと言えます。

しかし、避難のしやすさで言うと、玄関口から屋外へ直通している戸建てが安全でしょう。どちらにも強みと弱みがあり、物件選びで重要なのは「立地」と「建物の性能」です。

物件選びの際は、以下の点をチェックしましょう。

ハザードマップを確認する

安全な物件選びに最も重要なのは「どこに住むか」です。洪水、土砂災害、津波、地震などのリスクが低いエリアを選ぶことが、マンション・戸建てを問わず最強の災害対策です。

関連記事:【賃貸】土地勘がない地域で失敗しない!住む場所の決め方&世帯別おすすめの物件タイプ

木造密集地を避ける

木造住宅が密集した地域では、火災時に延焼が広がりやすいため注意が必要です。隣家との間に十分な間隔がある物件を選ぶと安心です。

築浅かリノベーション物件を選ぶ

安全に暮らすために、新耐震基準(1981年6月以降の建築)を満たしていることは必須となりますが、できるだけ築浅の物件か補強が施されているリノベーション済みの物件を選ぶようにしましょう。

鉄筋コンクリート(RC造)を選ぶ

RC造は木造に比べて、耐震性、耐火性、風耐性などに優れています。マンションには比較的多い構造ですが、戸建てのRC造もあります。

賃貸ではかなり少ないですが、RC造の戸建ては、耐震性・耐火性・避難のしやすさをバランス良く兼ね備えているため、建物構造の観点から見てリスクを抑えやすい物件と言えます。

建物の管理状況

共用部や防災設備の点検があるなど管理が行き届いている物件であるか大家さんか管理会社に確認しましょう。マンションでは、1階やエントランスに排水ポンプがある物件は水害対策がされていることもあります。

賃貸でもできる!今日から始める耐震対策と災害への備え

防災グッズの画像

賃貸の災害対策は物件の構造だけでなく、入居後の日頃の備えも非常に重要です。

家具の固定

地震による怪我の多くは、家具の転倒や落下が原因です。賃貸物件であっても、突っ張り棒や転倒防止マットなどを活用し、壁に穴を開けずに家具をしっかり固定しましょう。

備蓄しておく

インフラが停止しても数日間生活できるよう、飲料水や非常食、簡易トイレ、モバイルバッテリーなどを備蓄しておきましょう。

風呂水をためておく

地震や浸水によって起こる水道管の破損や断水により、復旧するまでにかなりの時間がかかります。万が一に備えて、お風呂に貯めた水は使用後もすぐには流さず、次の日まで貯めたままにしておくと安心です。

避難経路の確認

自宅から近くの避難場所までのルートを実際に歩いて確認します。マンションの場合は、階段や非常口の位置、ベランダの隔て板の場所も把握しておきましょう。

関連記事:一戸建て賃貸の災害対策は大丈夫?賃貸でもできる防災対策をご紹介
関連記事:一人暮らしでやっておくべき災害対策とは?防災グッズや備蓄一覧まとめ

もし賃貸住宅で災害に遭ってしまったら?

テーブルの下に避難する家族の画像

万が一、賃貸住宅で災害に遭ってしまった場合、マンションと戸建てでは行動のポイントが少し異なります。ここでは、災害時に取るべき行動と注意点を解説します。

マンションの場合

地震
強い揺れを感じたら、まず身の安全を確保し、揺れが収まるのを待ちます。揺れが収まったら、火の始末やガスの元栓を確認し、落ち着いて行動しましょう。

マンションは耐震性が高いため、火災の発生や建物の損壊がない限り、まずは自宅で安全を確保(垂直避難)が原則です。エレベーターは停止する可能性があるため絶対に使わず、むやみに屋外へ飛び出すのは避けましょう。

避難が必要な場合は、安全な階段を使い、必ずクッションやヘルメットなどで頭を守りながら行動することが重要です。

津波
低層階に住んでいる場合、身の危険を感じたら迷わず安全な階段を使ってできるだけ上の階へ垂直避難しましょう。マンションなどの耐火構造の建物は、高層階が緊急時の避難場所になりえます。

海から離れた高台への水平避難が間に合わない場合は、まず自宅の上階(3階以上)を目指しましょう。

台風
一階に住んでいる場合は、洪水による浸水に注意しましょう。浸水の危険性を感じたら階段を使って高層階に避難してください。

強風によりベランダの物や看板が飛んできて窓ガラスが割れた場合は、窓に近づかず安全なところに移動しましょう。

火災
自分の部屋で火災が発生してしまったら、火が弱ければ廊下にある消火器で火を消します。煙や火の勢いが強い場合は、ハンカチや布などで口を覆い、迷わず避難してください。

自分以外の部屋から火災が発生し火災報知器が鳴った場合も、まずは安全を確保してから消防署(119番)に通報しましょう。

戸建ての場合

地震
大きな揺れが収まったら、頭を守りながら落ち着いて外に出てください。その後は、倒壊の危険がある建物から離れた安全な空き地などに避難しましょう。

地割れや土砂崩れ、津波の恐れがある場合は、自治体の指示に従って指定の避難場所へ移動します。家具などで閉じ込められた場合は、無理に物を動かさず、身を守りながら救助を待つことが重要です。

津波
特に戸建ては、大きな津波に遭った場合、家ごと流されてしまう可能性もあるので非常に危険です。

大きな地震後、揺れが収まっても津波の危険性があるので油断せずにリアルタイムで津波の状況を把握しておきましょう。危険性があれば、いち早く海から離れた高台やビルの屋上に避難しましょう。

台風
古い建物は屋根が吹き飛ばされたり、雨漏りによる被害が出る可能性があるため、危険を感じたら自治体の避難指示・勧告に従って避難場所へ移動しましょう。

ただし、外の危険が大きい場合は、無理に移動せず自宅の2階などの安全な場所に待機し、救助を待つことも重要です。

火災
火災発生後の避難行動はマンション同様ですが、ガスなどに引火して大きな爆発を起こす可能性があるので、避難後は建物からできるだけ離れ、即時に消防署に連絡することが重要です。

また、隣家に火が移る可能性もあるので、隣人や近隣に避難するよう呼びかけましょう。

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賃貸物件で被災者になってしまった場合の修繕費と対応

もし災害に遭い、賃貸物件が破損や倒壊してしまったら、修繕費は誰が負担し、どのように対応すればよいのでしょうか?

破損した場合

自然災害による建物などへの被害の修繕であれば、大家さんに費用負担の義務があります。例えば、天井や壁にヒビが入った場合やもともとあった設備が壊れた場合などには、破損箇所の写真を撮って、大家さん負担で修繕してもらえるように連絡を入れましょう。

ただし、自然災害がもととなった修繕内容であっても、災害から期間が空くと認めてもらいにくくなる可能性がありますので、災害後はすぐに対応することが重要です。

また、修繕期間中にお風呂が使えないなど、住居の一部が使用できない状態となった場合、民法に基づき、その使用不能な部分の割合に応じて家賃の減額を請求する権利があります。

倒壊した場合

居住していた建物が倒壊して住めなくなった場合は、自ら住まいを確保するのが難しい時のみですが、応急措置として仮設住宅を借りられます。この場合、公営住宅や仮設住宅、民間賃貸住宅などへ入居となります。

ただし、新しい住居への引っ越し費用は原則自己負担となります。「地震保険」、「火災保険」などに加入している場合や地域の「被災者生活再建制度」で負債を軽減できるケースもあります。

関連記事:賃貸物件で被災したら?住めない場合や利用できる制度や保険とは?

まとめ

建物自体の強さだと、戸建ての木造より、マンションの方が強い傾向にあります。しかし、避難のしやすさで言うと、玄関口から屋外へ直通している戸建てが安全と言えます。

安全な物件選びは非常に重要ですが、どのような住形態を選んだとしても、災害リスクをゼロにすることはできません。入居後にできる家具の固定、非常用持ち出し袋の準備、家族との連絡方法の確認など、日頃からの備えが最も重要です。

これから引っ越しをご検討の方は、立地の良さや家賃だけでなく、ハザードマップや建物構造なども意識して安全な物件を選びましょう。

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