生活保護受給者の賃貸探しはどうする?具体的な手順と家賃補助制度を解説

生活保護受給者の賃貸探しはどうする?具体的な手順と家賃補助制度を解説

生活保護を受けている方が賃貸物件を探す場合は、お住まいの役所で許可をもらう必要があります。

許可を得られれば、ケースワーカーと連携して賃貸物件を探しましょう。

ほかの方とは手順が異なるため、注意が必要です。

この記事では、生活保護を受給している方が物件を借りる際の手順をご紹介します。

家賃補助制度や連帯保証人がいないときの対処法なども併せて確認し、希望に沿った物件を見つけましょう。

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生活保護受給者が賃貸契約を断られてしまう理由

まずは、生活保護受給者が賃貸契約を断られる理由を解説します。

家賃滞納を懸念されるため

生活保護受給者が賃貸契約を断られやすいのは、家賃滞納が懸念されるためです。

定職に就いていない方が多いことから、入居後の金銭的なトラブルを不安視する大家さんや管理会社は少なくありません。

よくあるトラブルには、「生活保護費を使い込んで家賃を滞納した」「退去時の修繕費用を支払えなかった」などが挙げられます。

大家さんは、なるべく入居者とのトラブルを避けたいと考えるため、生活保護受給者の入居を断るケースが多いです。

手続きが多くなるため

生活保護受給者が賃貸契約を結ぶ場合、不動産会社にとっては手続きの負担が大きくなります。

例えば、区役所や市役所とのやりとりのように、生活保護受給者以外の入居者では発生しない手続きが多数あります。

時間的なコストがかかる生活保護受給者の対応に手が回らず、入居を断るケースは珍しくないでしょう。

隣人とのトラブルを懸念されるため

隣人とのトラブルが懸念されることも、生活保護受給者の賃貸契約が難しい理由の一つです。

例えば、昼夜逆転生活によって隣人と生活リズムが合わず、深夜の騒音トラブルが起こることがあります。

また、生活保護受給者のなかには、精神疾患を患っている方もいるでしょう。

精神的に不安定な状態になった場合、ささいなことがきっかけで隣人トラブルに発展するかもしれません。

このようなトラブルを未然に防ぐために、生活保護受給者の入居を敬遠する大家さんは多いです。

生活保護受給者が賃貸物件を借りる手順

続いて、生活保護受給者が賃貸物件を借りる際の手順を確認しましょう。

生活保護受給者が賃貸物件を借りる手順

市区町村の役所で許可をもらう

生活保護受給者が賃貸物件を借りる際は、市区町村の役所で許可をもらいます。

生活保護に関する相談・申請窓口は、自治体の福祉事務所の生活保護担当です。

生活保護の受給中は、家賃を自治体に払ってもらっている状態のため、許可なく引っ越すことは認められません。

あいまいな理由では引っ越しを却下されることがあるため、引っ越さなければいけない事情を詳しく説明する必要があります。

ケースワーカーに相談し家賃の上限額を決める

市区町村の役所で許可をもらったら、担当のケースワーカーと話し合って家賃の上限額を決めましょう。

生活保護受給者は、ケースワーカーと相談しながら、賃貸物件を探すことになります。

生活保護費として支給される住宅扶助には上限があり、基本的には家賃が限度額を超える物件には住めません。

不動産会社で物件の紹介を受け内見に行く

家賃の上限額が決まったら、不動産会社で物件を紹介してもらいましょう。

このとき、生活保護受給者であることを事前に伝えておくことがポイントです。

早い段階で伝えておくと、生活保護受給者に理解のある大家さんを紹介してもらえたり、審査のアドバイスをもらいやすくなったりするメリットがあります。

また、生活保護受給者の対応を受け付けていない不動産会社も存在するため、あらかじめ物件を紹介してもらえるのかを確認しておくのがおすすめです。

物件の紹介を受けたら、内見に行きましょう。

気に入った物件があれば申し込み手続きをする

気に入った物件が見つかれば、ケースワーカーに家賃や初期費用にかかる金額を報告して、了承をもらいましょう。

了承を得られれば、賃貸契約の申し込み手続きを開始できます。

入居審査を受けて引っ越し日を決める

申し込み手続きを開始したら、大家さんや管理会社の入居審査を受けます。

審査に通ったら、ケースワーカーに初期費用の整う日を連絡してもらい、入居日を決めます。

住環境を整える家賃補助(住宅扶助)制度

家賃補助制度とは、生活保護受給者に対して支払われる家賃補助のことで、住宅に関わる費用を給付してもらえる仕組みです。

補助の金額は、住んでいる地域や世帯人数によって異なるため、役所で確認しましょう。

ただし、水道光熱費や管理費、共益費などは家賃補助に含まれないため注意が必要です。

住宅扶助の基準額

住宅扶助として支給される金額には一定の基準があります。

基準額が決まるポイントは、地域や世帯人数です。

また、同じ都道府県であっても、1級地および2級地と3級地では基準額に差があります。

参照:厚生労働省社会・援護局保護課「住宅扶助について」

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不動産会社が生活保護受給者によく聞く質問

ここでは、不動産会社が生活保護受給者によく聞く質問を解説します。

生活保護を受けるに至った経緯

生活保護を受給する理由は、人それぞれです。

例えば仕事が決まらない、病気で働けないなどの理由があるでしょう。

不動産会社は、生活保護を受けるに至った経緯を確認して、「一時的に生活保護を受けているだけなのか」「長期的な受給が必要な人物なのか」を判断します。

そのため、不動産会社に経緯を伝える際は、のちのちのトラブルを防ぐためにも正直に生活保護を受けるに至った経緯を伝えましょう。

引っ越しをする理由

生活保護受給者が賃貸契約を結ぶ際、引っ越しの理由を聞かれる場合があります。

なぜなら、生活保護受給者は家賃を滞納して追い出されたり、家族とトラブルを起こしていたりと問題を抱えているケースが珍しくないためです。

そのため、今の家は家賃補助の上限を超えている、通勤時間の問題がある、病気の療養のためであるなど、正当な理由を伝えておくことが重要です。

連帯保証人の有無

不動産会社がよく聞く質問として、連帯保証人がいるかどうかも挙げられます。

生活保護の受給中は、収入がない状態ともいえるため、家賃の滞納が懸念されるでしょう。

大家さんの不安を解消するためには、連帯保証人を立てるのが有効です。

連帯保証人とは、入居者が支払い不能状態に陥った際に家賃や修繕費を肩代わりする存在です。

連帯保証人がいる場合は、家賃の滞納リスクが抑えられるため、大家さんに安心感を与えられます。

不動産会社に質問されることを想定し、前もって連帯保証人を確保しておきましょう。

連帯保証人を見つけられないときの対処法

賃貸物件を契約する際は、連帯保証人が必要です。

契約者が家賃を支払えなくなったときや、何らかのトラブルが生じた際に保証する必要があるためです。

しかし、生活保護受給者は頼れる方がいないケースも多く、連帯保証人を見つけられない場合もあります。

連帯保証人がいない場合は家賃保証会社を利用したり、自治体の代理納付を活用したりするのがおすすめです。

家賃保証会社を利用する

連帯保証人がいない場合は、家賃保証会社を利用する必要があります。

ただし、家賃保証会社を利用するためには、審査を受ける必要があることと利用料の発生に注意が必要です。

また、物件によっては家賃保証会社の利用ができない場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

>>賃貸の保証人代行サービスとは?利用方法や保証会社との違い

自治体の代理納付を利用する

連帯保証人がいない場合は、自治体の代理納付を利用できます。

代理納付とは、生活保護受給者に給付する家賃補助を、直接大家さんや管理会社に支払う仕組みのことです。

大家さんや管理会社は、公的機関から家賃を受け取れるため、信頼度が上がります。

ただし、代理納付制度の実施は地域によって異なるため、担当のケースワーカーに確認しておきましょう。

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生活保護受給者が賃貸物件探しで気をつけること

生活保護受給者が賃貸物件を探す際は、以下の3点に注意しましょう。

余裕を持って賃貸契約手続きを進める

生活保護受給者が賃貸物件の審査に落ちるケースは珍しくありません。

そのため、受給していない方以上に物件を見つけにくいでしょう。

また、生活保護受給者はケースワーカーとやり取りしながら賃貸物件を探すため、入居に至るまで時間がかかりやすい傾向があります。

以上のことから、時間に余裕を持って早めの行動を心がけておきましょう。

誠実な態度を心がける

不動産会社へ行く際は、身だしなみを整えて誠実な態度を心がけましょう。

賃貸物件の審査で重要なのは、家賃を払い続けられるかどうかです。

そのため、借主の人柄も審査項目として、評価されるケースもあります。

不動産会社の担当者に良い印象を与えられると、審査の際に心強い存在になってくれるでしょう。

物件に求める条件を絞りすぎないようにする

賃貸物件を探す場合は、条件を絞りすぎないことが大切です。

条件を細かく設定してしまうと、希望の物件を見つけられなくなります。

そのため、間取りや設備など、必須条件以外は広めに設定しておくと良いでしょう。

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まとめ:生活保護受給者はケースワーカーに相談しながら賃貸物件を借りよう

生活保護を受給していても、賃貸物件を探すことは可能です。

しかし、家賃の上限額に決まりがあるため、ケースワーカーに相談しながら探しましょう。

また、不動産会社に生活保護受給のことを聞かれた際は、正直に伝えることが大切です。

物件の審査に影響するだけではなく、のちのトラブルを未然に防ぐことにもつながります。

子育てしやすい賃貸物件を探している方には、賃貸スタイルがおすすめです。

賃貸スタイルであれば、子どもの通園・通学先から賃貸物件を探せます。

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住まいの紹介サービスについて住まいの紹介サービス解説記事では、サービスのご利用方法や生活保護受給者の方からの相談事例も解説しております。ぜひご覧ください。

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